甲状腺についてについてのページです。

甲状腺について

甲状腺は喉ぼとけのすぐ下あたりに位置する小さな器官です。この器官から分泌されるホルモンは、サイロキシンとカルシトニンというホルモンです。
サイロキシンは下垂体前葉からの甲状腺刺激ホルモンTSHによってコントロールされています。
又、カルシトニンは血液中のカルシウム濃度が増すことで分泌が促されます。
ここでは、サロキシン(甲状腺ホルモン)が影響を及ぼす、バセドウ病・橋本病のお話しを中心にしていきます。

サイロキシンは食物中に含まれているヨードを原料に作られます。
化学的にはヨードが3個ついているものがT3、ヨードが4個ついているものをT4と呼び、合わせて甲状腺ホルモンと呼ばれることもあります。
身体のほとんど全ての細胞はこの甲状腺ホルモンの受容体を持っています。
そのため、甲状腺ホルモンの作用は全身に及びます。
その作用は一言で言うと、全身の細胞の活性化に関わることです。
まず、このホルモンの分泌で、酸素の消費量がの速度が上がり基礎代謝率が上がるので、それに伴って、多くの熱が産まれるので体温も上昇します。
甲状腺ホルモンは正常の体温維持に重要な役割をしています。
また成長ホルモンの合成を高め、作用を強くすることで、身体の成長を促進させます。
心拍数を上げて血圧を上昇させる、糖の代謝を促し、血糖値を上昇させる、脂肪の代謝を促し、血液中のコレステロールの濃度を下げる、自律神経の交感神経の働きを高める作用のあるアドレナリンを増加させる、成長期の中枢神経細胞の成熟をうながす、などとくに神経系の成長を促進する特徴もあります。

甲状腺機能亢進症

この甲状腺ホルモンの分泌が過剰に分泌されると、【甲状腺機能亢進症】という状態になり、代表的な病気に【バセドウ病】という病気があります。
バセドウ病は、女性患者が男性患者の約5から7倍と圧倒的に女性の方が多く、月経過多や月経不順・不妊の原因になることもあります。
バセドウ病は自己免疫疾患で、自分の甲状腺に対して、自己抗体が刺激をしてしまい、甲状腺ホルモンの分泌が異常に過剰になってしまいます。
そのため、代謝に関わる全身のすべてが異常に活性化されてしまいます。
じっとしていても、身体はまるで運動しているときのような状態になり、脈が速くなり、動悸・息切れ・食欲が亢進しても、それ以上に代謝がなされて体重の減少・体温が上昇により、暑がり、発汗が多くなり、外見では甲状腺の腫れや眼球の突出、さらに、胃腸障害や婦人科系の症状までと、全身のあわゆる器官で様々な症状が現れるます。
また内分泌と自律神経系が密接に関連していることと、甲状腺ホルモンがもともと自律神経の交換神経を高める働きがあるので、分泌が過剰になると、交感神経が過剰に反応したときと同じような症状がでてきます。
症状が多彩すぎてしまうので、内分泌の専門医に辿り着くのが遅れてしまい、何年も見過ごされているケースも少なくないようです。
バセドウ病は血液検査によって診断がつきます。甲状腺ホルモンのT4の値が高くなり、下垂体からの甲状腺刺激ホルモンTSHの値が低くなります。
治療法には、
薬物療法(坑甲状腺薬)・・・甲状腺ホルモンの合成を阻害する
手術療法・・・甲状腺の4/1ほどをのこして摘出する
放射線ヨード療法...放射性ヨードという薬を飲んで、甲状腺の細胞内部から放射線を出し、甲状腺を破壊する方法があります。

甲状腺機能低下症

逆に、甲状腺ホルモンの分泌が低下することによって起きる、【甲状腺機能低下症】の代表的な病気として【橋本病】(又は慢性甲状腺炎)という病気があります。
こちらも、自己免疫疾患ですが、亢進症のバセドウ病とは反対に、自己抗体が、甲状腺を抑制するために甲状腺ホルモンが低下します。
甲状腺ホルモンは全身の代謝に関わるため、低下することで、全身の代謝は落ち、とくに疲れるようなことはしていないのに、やたらと疲れやすく、脈が遅くなり・眠気・無気力や思考がうまくできない・むくみ・体温の上昇がおちるので冷える・代謝が落ちるために体重の増加などの全身症状や外見では、脱毛がみられることもあります。
また甲状腺ホルモンが交感神経の働きを高めるので、この自律神経の交感神経(活動するための神経)も甲状腺ホルモンの低下によりあがりにくくなってしまいます。
そのため、全身の活動性が低下してきます。
これらの全身症状は、他の病気でも頻繁に起こるものなので、橋本病に結びつかないこともあるようです。
実際、やる気がおこらなかったり、考えたりするのが、億劫になるため、もし高齢者であれば、周囲の人から認知症を疑われるでしょうし、もう少し若い方であれば、うつ病なのかなと悩む方もいらっしゃるそうです。

橋本病は血液検査で、甲状腺ホルモンのT4の値が低く、甲状腺刺激ホルモンTSHの値が高くなります。
治療法には、
低下の程度に応じて甲状腺ホルモンの補充する方法があります。

甲状腺機能亢進症・甲状腺機能低下症いずれにしても、家族内での発症が少なくないことから、血縁の方に甲状腺疾患・ほかの自己免疫疾患(関節リウマチや糖尿病など)を持つ方がいないか確認してみましょう。

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