月経前症候群(PMS)についてのページです。

月経前症候群(PMS)

月経前症候群とは、月経の開始前3日から10日の黄体期の間続く精神的、身体的症状で、月経が開始すると、症状の減退、消失するものを指します。
身体的症状では、乳房痛・下腹部膨満感・むくみなど、精神的症状では、イライラ感・抑うつ・無気力などが生じます。
黄体期におけるプロゲステロンの分泌不全によって、エストロゲン・プロゲステロン比が上昇して、プロラクチン・アルドステロンの分泌促進やセロトニンの合成が抑制されることによってこのような症状が出るとされています。

治療法には、種々の症状に合わせた対処療法(利尿薬・鎮痛剤など)や、月経周期をコントロールするホルモン療法、精神神経科的治療(抗うつ剤・睡眠導入剤・SSRI選択的セロトニン再取り込み阻害薬など)があげられます。

また、PMSの重症型で、月経前不快気分障害というものもあります。これは先に挙げたPMSの約2%から8%の方にみられています。
身体症状に伴って、抑うつ・不安・情緒不安定・睡眠障害などの精神症状がより明らかに出ており、日常生活においてもうつ症状が強い症状を指します。

※月経前症候群などの、月経に伴う症状には、漢方療法も推薦されています。
漢方の考え方では、月経自体が「瘀血」(おけつ)の状態とされており、月経前症候群では「気滞」が併発しています。
「瘀血」による、頭痛・肩こり・のぼせ・冷え
「気滞」による、のぼせ・イライラ・うつ
などが重なって、様々な不定愁訴が生じています。

駆瘀血剤として、
  • 当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)
  • 桂枝伏苓丸(ケイシブクリョウカン)
  • 温経湯(ウンケイトウ)
気の変調に対して、
  • 加味逍遥散(カミショウヨウサン)
  • 桃核承気湯(トウカウジョウキトウ)
が組み合わせ用いられます。

» 女性の疾患について詳しい整体院「健療院グループ」

このページの先頭へ

コンテンツリスト