子宮内膜症についてのページです。

子宮内膜症

子宮内膜とは子宮の内側をにある膜のことです。
この子宮内膜は排卵後、プロゲステロンの刺激を受けて、受精卵の着床や妊娠の継続が出来るような準備をし、着床がなかったときに、はがれ落ちます。この過程を月経といいます。
子宮内膜の組織が子宮以外の周辺の臓器や組織(子宮周囲・卵管・卵巣・腸壁・膀胱など...)に飛び火してしまって、その飛び火した子宮内膜が子宮とは違う場所でも同じように上記に記した月経の過程をたどってしまいます。
しかし子宮ではない場所で子宮内膜がはがれ落ちることは出来ません。
そのために、本来、子宮の外へ出血とともに出される子宮内膜が、行き場を失い、周囲の組織を癒着を起こして痛みの症状(生理痛)が発症します。
また、卵巣に飛び火した内膜組織が卵巣の中で排出できず溜まってしまい、内膜や血液で埋まってしまった状態を、チョコレート色をした血液が増えることから、【チョコレート囊腫】と呼んでいます。

(症状)
初期のうちは症状も軽い腹部痛がある程度で、とくに強くありませんが、進行して行き場を失った内膜が周囲と癒着して広がることによって、生理痛がひどくなっていきます。
腹部だけでなく、肛門のあたりまで響くような痛み・腰痛・排便痛・下痢・頻尿・むくみなどの症状が現れ、毎月生理痛で寝込んでしまうほど痛むという方もいらっしゃいます。

(治療)
内服薬の【ボンゾール】・【ソフナール】、子宮筋腫でもご紹介した点鼻薬の【スプレキュア】などのホルモン剤が使われています。
このホルモン剤には卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌を抑制して、一時的に月経のない状態にして、子宮内膜の飛び火した病巣部を萎縮させようとするものです。
約、4・5か月から1年ほどの使用で症状が軽くなるといわれています。
この薬は急激に月経を止めるため、長く(1年以上)使用することによって、逆にエストロゲン分泌の減少でおこる更年期障害の症状が現れてしまうため、1年以上の使用は出来ません。
さらに、子宮内膜症を放置してしまうと、例えば卵管や卵巣に子宮内膜症の病巣があると、周囲の組織と癒着をおこし卵管の通過障害を起こし、不妊症の原因にもなりますので、進行しすぎないうちに早期のうち対処できるよう早期発見が大切になります。

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